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親と同居の長男(長女)との相続トラブル|財産開示・家督相続・寄与分の対処法

「長男だから家も財産も全て継ぐのが当然だ」「親の面倒を見てきたのだから、多くもらう権利がある」「遺産がどれだけあるか、一切教えてくれない…」

亡くなった親と同居していた長男や長女が、このような主張をして財産を開示せず、遺産分割協議が全く進まない、というケースは後を絶ちません。他の相続人としては、不公平感や疑念から心身ともに疲弊してしまう、非常に深刻な相続トラブルです。

本記事では、こうした「親と同居の長男(長女)」との相続トラブルについて、具体的な対処法を税理士・司法書士有資格の弁護士が解説いたします。

【よくある長男(長女)との意見の食い違い】

<ケース1:介護の貢献を主張する長女>

【長女の主張】「何年も病気の母の世話をしてきた。何もしていない妹と同じ相続分なんて納得できない。私の『寄与分』を認めてほしい。」
【妹の主張】「お姉さんは親と同居して家賃もかからず、生活費も援助してもらっていたはず。介護をしたからといって、相続分が多くなるのはおかしい。」

<ケース2:「家督相続」を主張する長男>

【長男の主張】「この家を継ぐのは長男である自分だ。昔からの慣習通り、全ての遺産を自分が相続するべきだ。」
【他の兄弟の主張】「今の法律では兄弟は平等のはず。家督相続はもうないのだから、法定相続分通りに公平に分けるべきだ。」

<ケース3:財産を隠し、使い込みが疑われる長男>

【長男の主張】「親の財産は、生前から俺が管理していた。遺産は実家とこの預金だけだ。これ以上話すことはない。」
【他の兄弟の主張】「父はもっと預金を持っていたはず。通帳の開示も拒否しているし、生前に勝手にお金を引き出して使い込んでいるのではないか。」

▶︎ 預貯金が不正に引き出されている方はこちら

【権利を主張する長男(長女)への具体的な対策4ステップ】

相手が感情的に権利を主張してきても、焦る必要はありません。以下のステップに沿って、冷静に対処していきましょう。

ステップ1:「遺産分割協議」を書面で申し入れる

口頭での話し合いが難しい場合は、郵便などを利用して「相続人全員による遺産分割協議の開催」と「全ての相続財産の開示」を正式に要求します。これにより、相手にプレッシャーを与えることができます。

ステップ2:相手の主張に法的に反論する

  • 「家督相続」を主張されたら
    「家督相続」は戦前の古い制度であり、現在の民法では完全に廃止されています。法定相続人である子は、長男・次男、男女の区別なく、全員が平等な相続分を持ちます。この法的な大原則を、冷静に、しかし明確に伝えましょう。
  • 「寄与分」を主張されたら
    介護などの貢献が法的に「寄与分」として認められるには、「被相続人の財産の維持または増加について、通常期待される程度を超える特別な貢献」があったこと、そしてそれを客観的な証拠(介護記録、送金記録など)で証明する必要があります。単に同居して身の回りの世話をしていただけでは、法的な寄与分として認められるハードルは非常に高いのが実情です。まずは証拠の提示を求めましょう。
    ▶︎ 特別受益とは?(寄与分と合わせて解説)

ステップ3:財産の使い込みが疑われるなら「財産調査」を行う

相手が財産の開示を拒む場合、金融機関に対して取引履歴の開示請求を行うなど、財産調査を進めましょう。使い込みが発覚した場合は、不当利得返還請求訴訟などにより、取り戻しを求めることもできます。
▶︎ 遺産の内容を調査して欲しい方はこちら

ステップ4:「遺産分割調停」

当事者間での解決が不可能だと判断した場合は、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てます。調停では、調停委員という中立的な第三者が間に入り、法的な観点から解決案を提示してくれます。感情的な対立が激しいケースでは、最初から調停を申し立てた方が、結果的に早く解決することもあります。
▶︎ 遺産の分け方で揉めている方はこちら

【そもそも相続トラブルを防止するには】

こうした争いを未然に防ぐためには、親(被相続人)が生前に準備しておくことが何よりも重要です。

  • 遺言書を作成する
    誰にどの財産を渡すか、なぜそう分けるのかを明確に記した遺言書は、相続トラブルを防ぐ最も強力な手段です。「長年介護してくれた長女に多く財産を遺す」など、法定相続分とは異なる分け方を指定することも可能です(ただし、他の相続人の遺留分には配慮が必要です)。
    ▶︎ 希望の遺言書を作成したい方はこちら
  • 相続人と財産の全容を把握しておく
    相続が開始したら、速やかに戸籍等を取り寄せ「誰が相続人か」を確定させ、同時に不動産や預貯金などの「全財産」を調査し、一覧(財産目録)にすることが重要です。全体のパイが分からなければ、公平な分割は不可能です。

相続にお困りの方は虎ノ門法律経済事務所にご相談ください

同居していた兄弟姉妹との相続トラブルは、長年の家族関係や感情が絡み合い、当事者だけでの解決は極めて困難です。「言いたいことが言えない」「何を言っても聞いてもらえない」と感じたら、それは専門家に相談するサインです。

当事務所の弁護士は、遺産分割に関する問題に対し、調停や審判といった裁判手続きだけでなく、可能な限り交渉による円満な解決を第一に目指します。あなたの代理人として、相手方と冷静に交渉し、あなたの正当な権利の実現に向けて、親身にサポートいたします。

初回のご相談は45分無料です。一人で悩まず、まずはお気軽に、相続問題に強い私たちにご相談ください。

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この記事の執筆者
弁護士法人TLEO 虎ノ門法律経済事務所横須賀支店 横須賀支店長・パートナー弁護士・税理士 中村 賢史郎
保有資格弁護士、税理士、司法書士有資格
専門分野相続事件・離婚事件・不動産事件・破産事件を主に取り扱う
広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。相続事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、多角的な視点から依頼者の最善となるような解決を目指すことを信念としている。
経歴広島大学法学部夜間主卒業
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年1月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年3月 神奈川県弁護士会常議員
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